2022年度 活動日誌

3月 活動日誌

2023年3月
GJOコーディネーター 安 昭映

ソウルオフィスを利用する学生の中では在学生はもちろん在学している時からの付き合いが続いている卒業生もいます。社会進出後も日本への関心を持ち続けていて、ソウルオフィスは青年対象のイベントやプログラムの情報を提供しています。

以前ソウルオフィスが韓国外国語大学日本語学科と開いた交流祭に参加した学生は交流するのが大好きで積極的に参加したのを覚えていますが、その後交換留学に行ってたくさんの友だちを作ったそうです。帰国後も国内の交流プログラムに参加するなど交流活動を続けてきました。

彼女の交流への情熱と積極性が社会に貢献できたらいいなと思っていましたが、ちょうど JETプログラム(The Japan Exchange and Teaching Program:日本での外国語教育、青年交流、スポーツ交流など、地域レベルの国際交流に従事し、日本との相互理解と友好親善を深めることを目的とする青年交流プログラム)の広告があったのでエントリーを提案しました。競争率も高く、選ばれるためには優秀な日本語能力の他にも社会文化についての知識、自国の言語と文化の理解と知識が必要でした。持っている関連資料を提供するなどソウルオフィスが助けになることがあればサポートしようとしました。堂々と第1志望に最終合格しました。4月出国を迎えていますが、韓国を紹介する資料になるべくインターネットの写真ではなく自分の目で確かめて自分が撮った写真を使いたいとあっちこっちの街並みや風景の撮影に一生懸命でした。このような努力と熱意が多くの人々に伝わって日韓交流がさらに活発することを願います。

2月 活動日誌

2023年2月
GJOコーディネーター 安 昭映

韓国語語彙の7割が漢字語で構成されているのにも関わらず漢字教育が不十分で、韓国教育界では読解力においての漢字教育について議論を続けています。このように漢字への理解が不十分なまま日本語学習を始める学習者が最初に直面するのが漢字問題です。ハングルさえ覚えたらなんでも読める韓国語と違い、ひらがなとカタカナのほか切りのない漢字の数に諦めたくなる気持ちもわからなくありません。学習者一人も欠かさず「漢字はどうしたらいいんですか?ひらがなとカタカナだけじゃなんとかならないものなんですか?」と質問します。漢字の訓読み?音読みの概念説明から漢字ドリルまで様々な漢字学習サポートをしていますが、結局最後の解決策は「覚えるしかありません。」でした。韓国語の漢字は音読みが一つだけですが、日本語は一つの漢字にいくつもの音読み訓読みがあることに気づいた学習者の挫折する顔を見るのはとても辛いです。

このように以前から漢字学習についていろいろと工夫はしていますが画期的な方法がなく悩んでいるところ、ある先生から日本語を継承語としている学習者を対象とする漢字教育についてセミナーに誘っていただきました。いくつかの教育機関が行なっている漢字教育活動の例の中には継承語学習者だけではなく大学生の学習者に活用できる方法もありました。見せていただいた例をアレンジしたらソウルオフィスならではの漢字学習プログラムを提供できると思いました。

日本語話者でも国語試験に苦しんだ経験は誰でもあるほどですから、いくら新しい学習法を提案しても学習者が感じる負担感や難易度に変わりはないでしょう。それでもその辛い学習がもう少しでも楽しく、そして達成感が得られるようにサポートして行きたいと思います。

1月 活動日誌

2023年1月
GJOコーディネーター 安 昭映

ソウルオフィスは日本語のわからない学生にも利用してもらうためにソウルで開かれる日本文化関連イベントを案内したり、韓国語だけのプログラムを提供したりしています。言葉はその国の文化の一つなので、文化体験は言葉への理解につながるからです。その一環として、以前日本のドラマや映画を観て韓国との相違点を発表する活動をしたことがあります。

例えば、韓国ドラマの登場人物が主に車で移動するシーンと日本ドラマは電車または歩いて移動するシーンとの違いから交通や駐車の事情、そして移動手段についての日本人の考え方や意識を伺う活動でした。当時、日本語がわからないけど、字幕付きのドラマを観て参加した学生がいましたが、勉強を教えることが好きだという話を聞いて、日本では「日本語教師養成課程」があって日本語知識と実践的なスキルが学べると話したことがあります。その学生は参加した活動をきっかけに日本語学習を始め、さらに日本語教師にも興味を持つようになってソウルオフィスに相談に来たのです。単なるドラマシーンの比較から社会?文化現状にまでつながるのが印象に残り、早速韓国の日本語会話スクールのカリキュラムを調べたらドラマのセリフで語学を勉強するクラスだけだったそうです。そこで、「教える」という自分の得意を活かして教師としてカリキュラムを組んでみたいと考えたそうです。日本語教育についての情報がほしいということで語学教育においての文化教育の傾向や、日本語教師資格、そして活躍できる教育現場など、日本語教育の現状について話しました。

日本語がわからない人にもリアルな日本文化を知ってもらいたくて始めた活動でしたが、日本語学習、さらには職業まで考えてもらってとても嬉しかったです。

12月 活動日誌

2022年12月
GJOコーディネーター 安 昭映

2023年の旧正月は新型コロナウィルス感染症パンデミックが宣言された2020年3月以来、初めて入国制裁が解除される4連休を迎えます。旧正月を使って海外へ旅に出る予定の観光客は去年対比7015%も増え、その中の約50%は日本への観光客だそうです。

日本への留学を希望している学生は「翻訳アプリに頼らず今まで鍛えてきた日本語力を試す場にしたい」という抱負を持って冬休みと連休を使って東京と北海道旅行を計画していました。有名な観光地やスポットの計画はもう立てましたが、日本の大学生のリアルなキャンパスライフを体験したいのでアイディアやアドバイスが欲しいというリクエストがありました。韓国外大に見学プログラムがあるように大学の見学プログラムを調べることを提案しましたが、もう予約済みの観光地があるのでアポを取るのは難しいので移動中に寄れるのがベストだと言いました。なので、大学の建物や造園からその大学の特色や雰囲気を伺えるのでキャンパスの散歩、食は大学の配慮が感じられるので一般人の出入りが可能なら学食に行ってみる、学風が感じられるので図書館の前は通ってみること、3つの活動を提案しました。そうすれば時間が自由に使えてキャンパスの雰囲気も満喫できるからです。

彼の立てた旅行計画の動線に沿ってマップで大学を検索したら彼の動線と重なる札幌市中心部に国立大学のほか私立大学もいくつかあったのでとてもいい機会だと思いました。 大学のホームページのほとんどが日本語と英語でしたが、デザインから学校の特色がわかるので前もって見ておいた方がいいと思って大学のリストとホームページアドレスをまとめて渡しました。

旅行中に大学見学というアイディアはとても素晴らしいと思いました。日本留学を目指して頑張っている学生ですから今回の見学が彼のモチベーションにもつながるはずだと思いました。

11月 活動日誌

2022年11月
GJOコーディネーター 安 昭映

コロナ流行以前の留学フェアは多くの大学が参加し大きな会場で開かれていました。しかしコロナが流行し始めた3年前からは中止となったので徐々にオンライン開催に切り替えるようになりました。オフラインのフェアは都合のいい時間に参加して多くの大学のパンフレットを収集したりブースにいる関係者に質問したりしました。しかし、オンラインになっては参加校が減り、その上主催側が決めた時間に合わせて説明会や相談会を事前に申し込む手間がかかるようになりました。もし説明会や相談会の時間が他の学校と重なったらどちらかを諦めるしかありません。日本語のみ対応する学校もあり、日本語ができない保護者にとってはどうしても学校選択の幅が狭いことが残念だという声もあります。

ところで、日本留学を希望している学生の保