2014年11月18日から22日にかけて、本プロジェクトの一環として実施された、スタディツアー「中ロ国境地域の政治?経済情勢を学ぶ」(引率?指導は本学教員の鈴木義一)について、報告いたします。
本事業の目的は、ロシアと中国の国境紛争の歴史的背景、紛争解決の過程、また解決後の国境地域の現状を調査することです。
そのために、2008年「東部国境画定に関する議定書」の署名により中ロの国境が最終的に確定するに至るまでの、長い紛争?係争の歴史の名残を見せる、両国の国境都市(ポグラニーチヌイ Пограни?чный および綏芬河 Suif?nhe)を訪問しました。
また、本学との学術協定校である極東連邦大学(ウラジオストク)にも訪れ、中ロ国境紛争やシベリア戦争?第二次大戦の記憶について、ロシアの学生と意見交換をしました。
秋学期?国際社会学部ユーラシア地域研究Bの履修学生、およびロシアに留学中の鈴木義一ゼミ学生、計12名が参加しています。
極東連邦大学の地域?国際研究学部の学生とのディスカッションは、11月19日に開かれました。
極東連邦大学からは、日本学科5年次の学生16名と、日本学科長のアレクサンドル?シュヌィルコ先生、日本語講師の森あやこ先生が参加し、極東地域における中ロ関係、日ロ関係の歴史と現状などをテーマに、報告とディスカッションを行いました。
議論を通じて、極東地域のロシア経済の現状、消費市場の動向とあわせて綏芬河ツアーがウラジオストクの住民にとってどのような位置を占めてきたか、ウラジオストクにおける中国のビジネス?パーソンや労働者の動向、ウラジオストク市民の対中認識、などについての情報を得ることができました。
また、極東連邦大学の学生が日本や日ロ関係の現状についてもっている認識を知ることもでき、有益な会合となりました。