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東京外国語大学 総合文化研究所

所員 出版紹介2015

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慈悲深き神の食卓 ―イスラムを「食」からみる

八木久美子著、東京外国語大学出版会、2015年6月25日

書評:佐々木あや乃(『総合文化研究』第19号)

イスラムの教えに従って生きるとはどのようなことか――。「食べる」という、人間に共通する普遍的な行為をとおして、教義や儀礼を単純になぞるだけでは知り得ない、そこに広がる豊かな意味の世界を読み解く。現代イスラムのリアルな姿に迫る、平明にして深い洞察に満ちた、現代の新たなる宗教論。

 

 

 

 

イザベルに:ある曼荼羅

アントニオ?タブッキ著、和田忠彦訳、河出書房新社、2015年3月25日

書評:久野量一(『総合文化研究』第19号)

ポルトガルの独裁政権下で地下活動に関わり姿を消した女性イザベルをめぐる物語。リスボン、マカオ、スイスと舞台を移しつつ9人の証言者によって紡がれる謎の曼荼羅。

『インド夜想曲』『遠い水平線』の著者が遺した最後のミステリ

姿を消したひとりの女性の軌跡を辿りながら、語り部の現実と幻想の糸で織りなされる彩り豊かな曼荼羅の中を、私たちは旅をする。——ヤマザキマリ(漫画家)

河出書房新社 ウェブサイトより

 

 

子供時代

リュドミラ?ウリツカヤ著、沼野恭子訳、新潮社、2015年6月30日

書評:松浦寿夫(『総合文化研究』第19号)

遠縁のおばあさんに引き取られた、けなげな孤児の姉妹の話…「キャベツの奇跡」、ほとんど目が見えない時計職人の曾祖父が、孫娘にしてやったこと…「つぶやきおじいさん」、いじめられっこのゲーニャのために母がひらいた誕生会で起きた思いがけない出来事…「折り紙の勝利」等六篇。静かな奇跡に満ちた、心揺さぶられる物語集。

 

新潮社 ウェブサイトより

 

 

ホフマニアーナ

アンドレイ?タルコフスキー著、前田和泉訳、エクリ、2015年9月24日

書評:山口裕之(『総合文化研究』第19号)